Free style
「CU:リレーノート」第27回 「えぇやん!」 河井 良治
2013年7月3日
カテゴリー:Free style
実は富山生まれの田舎もんだが、1年半前、東京に出て来るまでの約35年を関西で暮らした。
おかげでベタベタの関西弁に染まり、今や全く矯正が効かない。
社会人駆け出しの頃は、東京で関西弁をしゃべると引かれた。それくらい市民権がなかった。それが、新喜劇や芸人さんのおかげで、今じゃそんなに肩身の狭い思いをせずとも生きてはいける。ありがとう…吉本。
「えぇやん!」…という関西ことばのニュアンスがいい。
ちゃんとした言語学の見地から言うと異論もあるかもしれないが、このことばは3つのいい顔を持つ…と思っている。
「そんなん、えぇやん!」
そんなことぐらいどうでもいいんじゃない?…という状況をザックリと容認する、楽天的で寛大な表情。
「それで、えぇやん!」
そうそう、その通り。大丈夫、それでいいんだよ…という認めて明快に言い切る、包括的で男前な表情。
「それって、えぇやん!」
いいね、いいね。やるねぇ。さすがだねぇ~という受け入れて褒めて盛り上げる、優しく寄り添う表情。特にこの感じは、facebookを通じて一世風靡の感もある。
言霊(ことだま)と言うには大袈裟すぎるかもしれないが、この「えぇやん!」には、おおらかさやいい意味での鈍さみたいなものが含まれていて、嬉しい感じに空気を動かすちょっとした力が備わってる気がする。
ご飯、歯みがき、そして「えぇやん!」。
1日3回…大事な日課。