Designer's Voice
「Designer’s Voice」第2回【好きなデザイン、教えてく~
2013年1月23日
カテゴリー:Designer’s Voice
「Designer’s Voice」第2回
【好きなデザイン、教えてください】
第2回目の今回は、麹町オフィスで働く長島未来さん。普段はデザイン制作にくわえ、撮影もこなすデザイナー。柔らかな雰囲気が印象的な彼女は、この質問に何て答えるだろう?
――長島さんの好きなデザインを教えてください。
「そうですね。改めて好きなデザインって何かなぁって考えたんですけど…私、トイレが気になっちゃうんですよね。」
――おぉ!これまた斬新ですね。それはプロダクトという面で?それともトイレという空間ですか?
「空間ですね。プロダクトや照明、置いてある雑貨から香りまでその全体の雰囲気が部屋のテイストと一体化している空間が好きなんです。」
――確かに、最近は凝ったデザインのトイレをよく見かけますね。気になったきっかけっていうと?
「意識して気になるようになったのは、大学でデザインの勉強をするようになってからですかね。その頃から美術館に通うようになったんですが、ある時トイレのピクトグラム(情報や注意を示す視覚記号。トイレや非常口のサインなど。)が変わったデザインをしていて。そしたら空間そのものがデザインされてることに気付いたんです。それから出掛けた先では必ずトイレを『見学する』ほどになりました(笑)。」
――それだけ「トイレ通」の長島さん。今まで見てきたなかで印象的なトイレはありますか?
「海外と日本の違いには驚きました。特にピクトグラムでいうと、日本では男性は青、女性は赤という色の違いの認識がありますよね。でも、以前行った台湾では色の識別がないところもあり、男女とも黒の標識、ということがありました。それにデザインも異なるので、間違えて男性の方に入ってしまったことが何回かありました…。」
――(笑)。では、好きなデザインと仕事としてのデザインで共通点はありますか?
「どちらも全体の統一感が大切だと思います。現在担当する流通関連の広告制作は、様々な媒体が使用されるので、ことさら『全体感』が重要になってきます。その点では似ていると思いますね。」
――では最後に、長島さんにとってデザインとは?
「生活になくてはならないものだと思います。ただ、身の回りのものが『デザインされてる』と思うか思わないかで日々のワクワクが変わってくるんじゃないかと。そう、日常が楽しくなるヒントみたいなものですね。」
空間もデザイン、と改めて考えてみれば、普段の何気ない風景が違った景色に見えてくるだろう。これこそが「日常が楽しくなるヒント」なのかもしれない。