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IT TREND WATCH第9回 いよいよ解禁、「ネット選挙」!!
2013年7月3日
カテゴリー:IT TREND WATCH
皆さん、こんにちは!
IT TREND WATCH第9回のお題は、「ネット選挙」についてです。
以前からその有用性について広く議論されてきた「インターネットを活用した選挙活動の是非」ですが、今年の4月19日に公職選挙法の一部が改正され、ついに解禁となりました。
そしていよいよ参議院選が近づいて(7/4公示、7/21投開票)きているので、ネット選挙もにわかに盛り上がってきています。
実は、アメリカやヨーロッパ諸国、韓国などの世界の名だたる国では既にネットを利用した選挙PRは実施されており、例えばオバマ大統領などは非常に巧みなキャンペーンでネットリテラシーの高い若い世代にアピールしていたと言えます。
日本の選挙でもようやく部分的(「投票」や「有権者のメールによる勧誘」などはできません)にネット解禁となり、早速FacebookやTwitter、LINEなどで各党の公式アカウントが開設されています。更には、ニコニコ動画(日本版Youtube のようなもの)での党首討論会や、ニコニコ超会議(インターネット系のイベントとしては国内最大級)での議員参加のアピール合戦など、急激に「オンラインメディア」を主戦場とした戦いがはじまっています。
なにしろ今までに前例がないことなので、各党それぞれ試行錯誤で選挙活動をスタートさせているみたいです。その結果、実にバラエティに富んだ様々な取り組みが見られます。
■自民党のアプリ「あべぴょん」
Facebookでの「いいね!」が政党の中で一番多い自民党が、スマートフォン・タブレット向けの公式アプリをリリースしています。一つは「自民NEWS」というもので、いわゆる情報アプリなのですが、もう一つの「あべぴょん」が凄い!
「あべぴょん」は首相をモチーフにした「あべちゃん」をぴょんぴょんとより高くジャンプさせて、その高さを競うゲーム。達成した高さで、党の肩書きも上がっていきます。総理になるにはどれくらい飛べばいいんだろう。。。
■民主党はLINEをフル活用
いまや2人に1人が利用しているとまで言われている無料のコミュニケーションアプリ:LINE。もちろん各政党それぞれ公式アカウントを開設しているのですが、民主党はいち早くオンエア機能を駆使してオンラインイベントを開催(6/28)、若年層を中心としたオンラインユーザーとの接点作りを実施しています。
■共産党のWEBサイト「カクサン部」が圧倒的にカワイイ
日本共産党の特命PR部「カクサン部」のWEBサイトをオープン。その名の通り、党の主張を拡散するためのものだとは思うのですが、良い意味で裏切られます。
某ゆるきゃらと同じくらいカワイイです。思わず全キャラの詳細を見ちゃう、そして党の主張を読んじゃう。。。よくできたサイトです。
■社民党アプリは実際のポスターをAR(拡張現実)に!
アプリをダウンロードして、実際に町中に貼られている選挙ポスターにスマートフォンをかざすと、党のCMが視聴できるというもの。今回のネット選挙解禁とは直接的に関係がないかもしれませんが、最新のPR事情であるO2O:オンラインとオフラインを見事に繋いだ好例といえるのでは。他の党も導入していくみたいですね。
この他にも各党いろいろな趣向をこらして「ネット選挙」を戦っています。
今や私たちの生活に欠かせない「ネット」という空間に、政治家の人たちが寄り添ってきてくれているのは、政治は民衆のものであるということを再認識できますし、投票率の向上にも良いのではないでしょうか。
まぁ皆さんお気づきの通り、本当は自宅でポチッと投票できれば一番良いんですけどね。。。これからに期待!
とにかく、今回の参議院選挙は初の「ネット選挙」として、いつにもまして要注目です!