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IT TREND WATCH 第19回「MVNOって何のこと?」
2014年4月18日
カテゴリー:IT TREND WATCH
皆さん、こんにちは!
第19回のお題は「MVNO」についてお届けします。
ここ1〜2年、MVNOという言葉を雑誌やネットメディア、テレビなどで見かけることが多くなってきました。なんとな〜く「スマートフォンに関する用語なんだろうな…」と思っているそこのアナタに、今回のコラムではMVNOの定義からその仕組み、最新のサービス事情などをまとめて教えちゃいます!
まず、MVNOとはどんな略語なのかについて。
Wikipediaや総務省WEBサイトなどによると、MVNO=Mobile Virtual Network Operatorとしており、日本語に訳すと「仮想移動体通信事業者」となるそうです。
次に、その意味は以下のように定義されています。
『MVNO(Mobile Virtual Network Operator, 仮想移動体通信事業者)は、携帯電話やPHSなどの物理的な移動体回線網を自社では持たないで、実際に保有する他の事業者から借りて(再販を受けて)、自社ブランドで通信サービスを行う事業者のこと。対義語として、自社網をMVNO事業者に提供する側を、移動体通信事業者 (MNO=Mobile Network Operator)と呼ぶ。
なお、総務省による定義では、
1.MNOの提供する移動通信サービスを利用して、又はMNOと接続して、移動通信サービスを提供する電気通信事業者であって、
2.当該移動通信サービスに係る無線局を自ら開設しておらず、かつ、運用をしていない者
とする。』(出典:Wikipedia)
つまり、携帯電話やインターネットなどで使用するための回線の電波網を独自で持たずに、他社のものを借りて「サービスのみを提供する」会社のことを指す言葉がMVNOです。そして、総務省の定義にもあるMNOが、ここ日本ではNTT DoCoMoやau(KDDI)などにあたります。これらの会社:MNOが持つ電波を利用してサービスを展開しているのがMVNOとなるんですね。
※日本では現時点でのMVNOはほぼ全てNTT DoCoMoの通信網を利用しています。つまり、ドコモと同じエリア・電波の強さということ。心強いですね〜!
じゃ、どうやってMVNOの提供しているサービスを利用するの?という疑問が出てきますが、それはいたって簡単。SIMフリーの機器にMVNOのSIMカード(通信・通話用に使われる固有のIDカード)を挿すだけです。SIMフリーの機器はメーカーの直販サイトや電気量販店などで発売されています。もしくはSIMフリー対応(SIMロックを解除できる)スマホ・タブレットでもSIMカードを挿せば使用できます。
※対応機器にはMNOごとによっても動作の差異がでる場合があります。既にお使いのスマホに差し替えたいんだけど…といった場合には、まずは店員さんに相談するのをオススメします。機種によっては機能が制限されたり(例えばテザリングができなくなったり)しますので気をつけて!
日本では長らくSIMフリーの機器が販売されていない、SIMロックでの機器提供が当たり前の状態だったのですが、最近ではiPhone5S・5CやNEXUS5・7のSIMフリー版が販売開始となるなど、SIMフリー機器の使用がだいぶ市民権を得られてきている印象です。
では、日本のMVNOはどんなサービスを展開しているのか、実際にMVNOをいくつかご紹介します。
・IIJ mio(みおふぉん):月々のスマホ代1,900円〜
https://www.iijmio.jp/campaign/miofone/?g=KW001f
「みおふぉん」という名称もユニークな、インターネットイニシアティブ株式会社のサービス。通話もできるSIMカードが月々1,900円からで利用できます。MNP(モバイルナンバーポータビリティ)対応で電話番号変更の心配もナシ。
・イオンのスマートフォン:端末も付いて2,980円〜
http://www.bmobile.ne.jp/aeon/
量販大手のイオンで販売している端末付きのパック。通話とネットとNEXUS4がセットで月額2,980円、MNP対応。MVNOの古株、日本通信株式会社(b-mobile)が提供しているサービスです。
・楽天ブロードバンド:月々834円〜手軽に始めるネット生活
http://broadband.rakuten.co.jp/lte/
楽天の通信専用SIMカードプラン。SIMフリー機器に挿せば月額834円からネットが利用できる、お手軽度の高いサービス。
・BIC SIM (powered by IIJ)プリペイドパック:500MBが4,094円で気軽に使えます
https://www.iijmio.jp/bicsim/prepaidpack.html
簡単な開通手続きだけですぐにその場で使用できる使いきりのプラン。その名の通り、家電量販店のビックカメラがIIJと組んでサービスしているもので、まずはMVNOを試してみたい人にはオススメです。ビックカメラではこの他にも月額972円で利用できるデータ通信プランや、音声機能もオプションで追加できたりとラインナップが充実しています。
上記はあくまで一部です。この他にも数多くのMVNOが出てきており、正に戦国時代の様相を呈しています。
そんなMVNOのメリットはもうお気づきかと思いますが、ズバリ【安い】こと。
現在、携帯電話会社で購入したスマートフォン用の通信量制限なしのパックプランの料金は最低でも7,000〜8,000円程度かかるのが実情です。スタートプラン(通信料制限あり)でも5,000〜6,000円くらいはかかってしまいます。
それと比べるとMVNOはデータ通信量に上限はあるものの、ランニングコストが圧倒的に安いんですよね。
MNOから卸価格で買った回線を、なるべくコストをかけずに(専用の販売店舗を持たないなど)販売し、通信料にある程度の制限を設けることで現在のような低料金化が実現しています。相場としては、通信料1Gで980円くらいとなっています。
最近のMVNOは通話できるのはもちろんMNPにも対応していますし、更には通信料の追加購入オプションや使い切りパックの提供など、かなり幅広いサービスを展開しています。
スマホでそんなに通信しない人や、お手軽に始めてみたい人、2台目を負担なく持ちたい人などにとって強力な選択肢となっているのは間違いありません。
通信料でお悩みのアナタ(筆者もです)、MVNOも一度検討してみるのはいかがですか?
おまけの独り言…
みおふぉん、って単語を聞いて直ぐにコレが思い浮かんだ筆者はやはり…
これ、実際に存在している商品でAKGというメーカーの超高級なヘッドホン:K701と酷似している(むしろそのもの)というのでスゴく話題になりました。アニメ放映後、急激に売れたとのこと。お値段70,000円オーバーなんですが…