今日のおやつは何?
食べて語る!「おやつ部」
日頃、メーカー商品やPB商品に触れる機会が多いスタッフ達が、商品コンセプト、
パッケージデザイン、味について真剣にトークします。
vol.1 「夏チョコ」
2015年6月17日
カテゴリー:おやつ部
はじめまして! 今期より発足した『おやつ部』です。
活動内容は、毎回違ったテーマで数種類の商品を食べ比べて“ユニティ的視点”で商品の味や食感、さらにはコンセプトやパッケージの感想をディスカッションしてみようというもの。
当ブログではその模様を紹介。数多く流通・小売の最前線のお仕事に携わってきた中で養われたクリエイターならではの観察眼=“Unity’s eye”にも着目していきます。
ということで初回のテーマは「夏チョコ」。
チョコレート需要の下がる夏。メーカー各社は、あの手この手で消費者を振り向かせようと奮闘中。夏商品としてのコンセプトや変わりダネ商品の在り方などを勝手にしゃべっていきます。
【Line up】
今回の商品はこちらの4つ。すべて今年の5月より発売です。
●『凍らせてもおいしいカントリーマアム:白くま』(不二家)
●『シチリアレモンポッキー』(グリコ)
●『サーティワンチョコレート:ポッピングシャワー』(不二家)
●『ビッテ:キャラメル・サレ』(グリコ)
【Members】
参加者はこちらの4人。
● くぼ(20代・女/デザイナー) 好きなお菓子:ポテトチップス
● えいじ(20代・男/デザイナー) 好きなお菓子:グミ、あめ
● みき(20代・女/デザイナー) 好きなお菓子:チョコ全般
● まち(20代・女/デザイナー・コーヒー愛飲家) 好きなお菓子:ポテトチップス、チョコ
――まず今回のテーマについてですが、やっぱり夏にチョコって避けますか?
全員:そんなことない。
…ということで今回はチョコ好きの皆さんにお集まりいただきました。
早速、対談スタートです!
まずは『カントリーマアム白くま』から。
――パッケージの印象は?
みき:わかりやすく夏らしさが出てて、パッケージはこれがいちばん!店頭でも目立ちそう。
くぼ:アイスかと思うくらい白くまに振り切ってていいですね。
――では食べてみましょう。『アイス食感!?』と書いてるぐらい冷やして食べるのをおすすめしてますね。常温と冷凍で食べ比べてみてください。
みき:柑橘系の爽やかな風味がいいですね。もっと白くま感強いかと思ってました。
えいじ:白くまをほとんど知らないけど、食べたことあるような…!?
ふつうのカントリーマアムって言われたらだまされちゃうかも(笑)
くぼ:もっとあんことか練乳の味強くてもいいかもね。
全員:冷やした方がおいしい!
まち:『アイス食感』はちょっと言い過ぎな気もするけど好きな食感!歯ごたえや食べごたえがでます。
Unity’s eye:パッケージは「夏感」たっぷりでインパクトもあり、デザイナーからも好評価◎。店頭でチョコレートやクッキーのコーナーは暖色系が多いので、この寒色系のパッケージは目に留まること間違いないでしょう。
カントリーマアムは「温めて食べる」のがメジャーになってきたところに、「冷やして食べる」というまた次の斬新さ。しかもおいしい。冷やした状態がベストになるように開発されているではないでしょうか。他の「冷やしマアム」シリーズも気になりますね…!
次に『シチリアレモンポッキー』。
――パッケージの印象は?
くぼ・まち:パッケージはこれが一番すき。オシャレ!
女子三人:『夏季限定』も気になるし『シチリア産』も刺さる。
くぼ:でもどっちもそんなに大きく書かれてないですよね。
冬にレモン味が出ててもたぶん買わないから「期間限定」は結構ポイント。
――食べてみてどうですか?
みき:すごく香りがいい!
くぼ:予想以上にちゃんと酸っぱい!アイスティーに合いそう。
ホワイトチョコは苦手だけどこれはおいしいです。
まち:むしろもっとチョコ濃くしてほしいな〜。
みき:箱に書かれてる内容と実際に食べた感じが一緒なのが好印象です。
Unity’s eye:レモンの香りと酸味がしっかり効いた夏らしい爽やかなポッキー。軽い口当たりなので何本でも食べられそう。
パッケージのオモテ面はあえて日本語少なめ、レモンのシズルは写真ではなく細密画に。おしゃれで大人の女性向きであることがわかりやすく表現されています。ウラ面の「Share happiness!(分かち合うって、いいね!)」とあるように複数人でのシェアがおすすめ。
お次は気になる『ポッピングシャワーチョコレート』。
――パッケージの印象は?冷やすとマークが浮き出てくるんですよ。
全員:おぉ〜!気合い入ってる!
えいじ:ポッピングシャワー自体の知名度的にこれがいちばん気になる。
子どもの頃に食べた記憶を思い出すな〜。
――ちなみに今日サーティワン行って食べてきました!本家もパチパチキャンディが特長ですよね。チョコになるのはちょっと想像つかないけど…これも常温と冷凍、食べ比べてみてください。
まち:味はわたパチみたい!食感は結構じゃりっと。
えいじ:おー新食感チョコ!
くぼ:ジャンク感すごいな〜。
アイスだったら舐めながらパチパチを楽しめるけどこれはちょっと難しいかも。
えいじ:白くまに比べると常温と冷やしたときの差が薄いかな。
常温のまま口の中で溶かしながら食べる方がおいしい。
Unity’s eye:新食感のシャリシャリ+パチパチするチョコ。味の予想がつかない組み合わせには興味をひかれますね。
1973年から日本に進出したサーティワンは、今なお人気で幅広い世代に親しまれています。その看板商品がチョコになったことで、たのしい発想は子どもにウケそうだし、久しくサーティワンに行っていない大人世代がまた店舗に足を運ぶきっかけにもなるのではないかと。
元がアイスということもあって冷凍バージョンに期待があったけど、ちょっと固くなりすぎました…。パッケージの工夫は盛り上がるのでパーティーシーンにいかがでしょうか?
最後は『ビッテ キャラメルサレ味』。
――パッケージの印象は?さりげなくアイスコーヒーが…
みき:アイスコーヒーは気になりました!
えいじ:値段も少し高めだし、「大人の味」で売るなら、もっと高級感があってもいいかな。
カレールウの箱に見える(笑)
くぼ:今回の中では一番「夏」を感じないけど、「チョコ」感はダントツ。
――食べてみてどうですか?キャッチコピーで大きく「コーヒーにビッテ」とありますね。
全員:確かにコーヒーに合う! かなり甘いのでブラックで。
まち:味は「チョコ!!」って感じで大好き。一箱いけちゃいます!
みき:ふつうのビッテがおいしいから、これはもっとクリームの塩感とキャラメル感はっきり出してもいいかも。
くぼ:甘いけどほんの〜りラム感があって大人なかんじ。
Unity’s eye:パッケージは去年の秋からホットコーヒーが背景に置かれていました。夏用にアイスコーヒーに変えるという細かな配慮に脱帽です。
また「コーヒーに合う大人のチョコ」というかなりコンセプトのはっきりしたビッテ。さらにリッチ感ということで『キャラメル』・『塩』・『洋酒』という3要素を加えても、変わらずチョコ好きにはたまらない味のようです。夏でも強気の濃厚な味わいなので、よく冷やしたブラックコーヒーと。ただし食べ過ぎには注意です。
試食終了〜。
今回、「夏チョコ」というテーマで個性的な4商品を取り上げ、対談してもらいました。
消費者としての全体的な意見としては…
「季節限定や変わりダネ商品は、自分だけで楽しむというよりパーティーなどみんなでシェアする場に持っていきたい!特に夏はみんなで集まるようなイベントも多いからね。」ということでした。人の集まる場では、目新しさや話題性など盛り上がるためのキャッチーな要素が好まれるようです。
ここからは制作的な視点。
「おいしい」とわかっている定番商品が並ぶ中でユニークな商品を選んでもらうには、『パッケージデザイン』や『コピー』、『販売時期・期間』がかなり決め手になります。
『カントリーマアム白くま』や『ポッピングシャワーチョコレート』のようにシズルのインパクトがあるパッケージで興味を引いたり、『シチリアレモンポッキー』や『ビッテ キャラメルサレ』のようにコンセプトをしっかりコピーで訴求したり。また「冷やす」などの消費者のアクションが入ることもイベント性があり、商品の魅力に貢献するでしょう。
メーカーの努力が垣間見えたり、他とは違うオリジナリティがあるとやっぱり好感が持ててつい買ってしまう。これがユーザーとのコミュニケーションの目標地点、いわゆる『共感』。
それから女子はとにかく「限定モノ」に弱いというのを改めて実感させられました。
夏商戦を勝ち抜くために工夫されたチョコ商品、みなさんもぜひチェックしてみてください。
今日のおやつは決まりましたか?