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「まちの元気」レポート
商店街を歩こう

全国各地の「商店街」で実施されている取組みや各種課題、さらに関連ニュースなどを
独自の観点から勝手にレポート。商店街と元気のある街づくりの“今”に迫ります。

「何をするか?…コンテンツとメッセージは?」 vol.1

2014年4月9日
カテゴリー:商店街を歩こう

解決編:その2
「何をするか?…コンテンツとメッセージは?」 vol.1

施策設計の視点は…「名物」をつくる


今回から「誰に 何を どう伝えるか?」のふたつ目、本題となる「何を」について掘り下げてみましょう。

集客のための施策にはいくつかの方向性があります。
大きく2分化されるのは、ダイレクトに個々のお店にお客さまを呼び込む「直接型」と、商店街全体として人の流れを集めその展開として個店へ誘導する「間接型」。


「何をするか?」・・・集客施策のパターン


前者の代表は、このブログのスタート3回でも特集した「バル」や「100円商店街」「まちゼミ」など。
成果が顕在化しやすい策として既に全国的なトレンドでもあり、数々の実施例が報告されています。いくつもの成功サンプルがあるため、同様の施策に着手することのハードルは低いのですが、一方で悩ましい実態も聞こえてきます。瞬発的な来店効果は出るが持続性に欠けるとか、オリジナリティがアピールしにくいとか、個店に掛かるコスト負荷が大きいとか…。

いずれにせよ、「直接型」については参考可能なノウハウが割と容易に入手できることもあるため、ここではもうひとつの後者「間接型」にスポットを当ててみましょう。

ポイントをひとことで言うと…「名物」をつくる。
これは、単に口に入るものだけを指すのではなく、街としての『らしさ』・『ならでは感』のあるもうちょっと広い解釈のモノ・コト。
この「名物」となるものを発掘して育てながら、それを中心に人が集まる仕組みを作っていくのが「間接型」の手法です。
お客様にとって物理的なメリットがはっきりしていて即効性の高い「直接型」に対して、実質的な効果が出るまでに時間も掛かるうえ、各店へのお客さま動員には別途付随作戦が必要。確かに手間ではあります。
が、掲げたテーマが、『独自の魅力』として周辺のターゲットに認められれば、そこにはファン意識が生まれます。
ぶら下がった実利だけでなく、「行きたい」という能動的な気持ちが本当のドライバーになっていれば、その結果としての人の集まりは、確実に「コミュニティ」と呼ばれる血のかよったものに昇華されます。
遅効性ながら情緒が伴う集いができる。『○○○のまち』と呼ばれる。そこに「間接型」施策のステキなゴールがあるのです。

では、その「名物」をどういう手段で抽出し絞り込むか?
そこで使いたいのが『USP』という考え方。
次回は、その『USP』の詳しい解説へと続きます。

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