月別アーカイブ: 2013年3月

「Designer’s Voice」第5回【好きなデザイン、教えてください】

「Designer’s Voice」第5回
【好きなデザイン、教えてください】

チャーミングな人だと思う。話し方や仕草がほんわかしていて、「なんか気になるなぁ」と感じさせる人。
今回の対談相手は篠崎真生さん。スーパーなど流通関連のポスターやリーフレットなどを手掛けている。前職では雑誌のデザインをされてきたそう。
そんな彼女はこの質問、何て答えるだろう?

*篠崎さんの好きなデザインとは?
「うーん、なんだろう…。(かなり考えて思い出したように)あ、でも森本千絵さんの作品はけっこう好きですね。」
*どんなところが?
「世界観、でしょうか。幅広いジャンルのお仕事をされていて、作品ごとのテイストも違うのに、もうパッと見て彼女のデザインってわかるじゃないですか。それに、楽しんでつくってる感じが伝わってくるんです。まぁ『デザイナー』というよりは『アーティスト』に近いんでしょうけどね。」
*おぉ、なるほど。篠崎さんにとって「デザイナー」って…?
「縁の下の力持ち、な人ですかね。」
*というと?
「こう、がつがつ『自分』を出すわけではないじゃないですか、この仕事って。主張しすぎちゃうと表現が偏っちゃう…というか、幅が狭くなっちゃうと思うので…。自分のためのデザインではないですからね。でも、そういうスタンスが私には合ってる気がします。」
*デザイナーとして影響を受けた人はいますか?
「…!(再び思い出したように)祖母です!」
*どんな方なんですか?
「小さい頃一緒に住んでたんですが、絵もお裁縫も何でも上手で、ものづくりの達人。すごすぎて、何だ?この人は魔女なのか?って疑ってました(笑)。今でも覚えてるのは『好きなだけ絵を描きなさい』と言われたこと。だからなのか、家の壁に落書きしたり、そこら中にシールを貼っても怒られなかったんです。大きくなるまで周りの家庭では叱られることだって知りませんでした…。今でも祖母のように日々の暮らしもクリエイトできたら素敵だなぁって思います。」
*今後チャレンジしていきたいことはありますか?
「Webデザインですね。興味はあるのに、仕事として制作したことがなくて。ユニティに入社したのも流通のデザインを経験したかったからなんですが、デザイナーとして色んなことを吸収していくって楽しいですよね。」
*ありがとうございました。

取材中、「楽しい」ということばをよく聞いた。キツかった仕事は?との問いにも「大変でも楽しかった」と答えが返ってくる。きっと、彼女は「楽しさ」を見つけるプロだ。何よりデザイナーという仕事が好きであること、幼い頃にのびのびとデザインに触れていた環境が、どんなこともポジティブな気持ちに変換させる秘訣なのかもしれない。

「CU:リレーノート」第15回「I♥マイナー観光地」デザイナー:浅羽まりえ

「CU:リレーノート」第15回
「I♥マイナー観光地」

デザイナー:浅羽まりえ



「趣味が旅行」の旦那のおかげで
いわゆる「観光地」といわれる場所へよく行きます。

まだ訪れたことのない地を開拓すべく
少しマイナー?な観光地へ行くこともしばしば。。。

ですが、この「ちょっとマイナー観光地」
マイナーなだけあって、微妙にどこか「惜しい!」ポイントがあります。

テーマパークのキャラクターの顔が恐い。(子供が全然喜ばない)
意味不明なオブジェがある。
無駄に広大な敷地。
テーマと無関係な料理メニュー。

…などなど。
どことは言えませんが。。。

そんな「惜しい」を見つけて、突っ込みを入れながら楽しむのも旅の醍醐味ですが、
やっぱりこれはデザインをするときにも大事な「ターゲットやコンセプト・テーマの設定」が、
どこかで曖昧になってしまったからなのかも…
と、つい考えてしまうのでした。

**

しかし、こういった「惜しい」ポイントよりも
私が一番「惜しい」を通り越して「残念」に思ってしまったこと、それは
「観光地の交通整備」です。

観光のための狭い歩道の横を、車が猛スピードで走り抜ける…
うかうか「惜しい」さえ楽しめない。そんな「マイナー観光地」が意外と多いように思えます。

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「観光」の語源は
「国(地域)の光(優れた部分)を観る」。

また、「観光地」の定義は
「観光の対象となる土地。また観光客を受け入れるための交通機関や宿泊施設が整備された所」
だそうです。


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マイナーだろうとメジャーだろうと、「観光地」へ訪れる際は
自身も良い「観光客」でありたいものだと心に誓いつつ、
今週末もまた「観光地」へ行ってくるのでした。。。

IT TREND WATCH第5回 「スマートウォッチ」って?

IT TREND WATCH第5回
「スマートウォッチ」って?

皆さん、こんにちは!
IT TREND WATCH第5回のお題は、「スマートウォッチ」です。

「スマートウォッチ?聞いたことないなぁ…」という方も多いかと思いますが、実は2000年代中盤あたりから、マイクロソフト社が開発したMSN機能(今のWindows Live Messenger)を搭載した腕時計のことをスマートウォッチと呼び出したそうです。
その後、FOSSILなどの時計ブランドやMOTOROLAのような通信機器メーカーなどが、様々なタイプの次世代高機能腕時計を発売していく中で、いつしかその機能性から「スマートフォン」×「ウォッチ」=「スマートウォッチ」という名称が定着してきました。昨年は日本のSONYも発売したことでも話題に。

そしてこの2013年は、こんな記事(「Pebble」スマートウォッチのSDK、4月にリリースへ)やこんな記事(これがサムスンが開発中のスマートウォッチのスクリーンショット? )、更にはあのアップルも!なんて記事(アップル、「iWatch」を2013年内に発表か–テレビ事業より高収益との報道も)も出ていて、「スマートウォッチ元年になるのでは?」と注目を集めています。

「スマートウォッチ」を大まかに定義すると、他の電子・IT機器との連動もしくは独立した同様の機能を併せ持つ多機能腕時計、といった感じでしょうか。
今までは計算とかメモくらいしかできなかった腕時計が、よりPCやスマートフォンに近いことが色々できるようになったというイメージです。

最近のものですと、その性質の面からみて主に2つの系統に分類できます。
一つ目は、腕時計そのもので何でもできちゃう、まさしくスマートフォン×ウォッチなもの。アプリセンターからアプリをダウンロードしたりしてカスタマイズできるなど、機能の幅が広がるのが特長。腕時計自体が小さなスマートフォンみたいなものですね。
例1:Sony SmartWatch
例2:i’m Watch

二つ目は、腕時計がBluetooth機能を搭載していることでスマートフォンやタブレットなどと同期して連携するタイプのもの。こちらのタイプは、例えばスマートフォンに電話やメールがきたら、その着信を腕時計のディスプレイに表示したり、スマートフォンと一定距離以上離れたら通知したりすることができます。あとはNIKEなどのスポーツメーカーのもので運動の記録やGPS機能がついていたりします。
例3:G−SHOCK BLUETOOTH WATCH
例4:COOKOO
例5:NIKE FuelBand

スマートフォンがどんどん進化している今日この頃ですが、スマートウォッチの分野の技術が向上していくことで、将来的には携帯電話そのものの必要性がなくなってしまい、スマートウォッチとマイク付きイヤホン(もしくはGoogle Grassみたいなもの)のセットに取って代わられてしまうのかもしれません。まるでスパイ映画の世界。
「夢がある!」となんだかワクワクするのは筆者のような男子だけでしょうか。(笑)
とにもかくにも、今後が楽しみなガジェットです。

「CU:リレーノート」第14回「フェスに行こう!」デザ〜

「CU:リレーノート」第14回
「フェスに行こう!」

デザイナー:高橋 良友


思いおこせば初めて行ったのは、
10年以上前の千葉マリンスタジアム。

当時はフェスというよりは、大きな屋外のライブハウスという感覚でした。今でもとても楽しかったことを覚えています。

その後、ライブハウスにはよく行っていましたが、フェスからは少し遠ざかっていて、2004年ぐらいから頻繁にいくようになりました。今となってはフェスも楽しめるようになりましたが、始めの頃は多少の戸惑いみたいなものを感じたこともありました。

ライブハウスにはなかった「PEACE」な空気があったんです。

ライブハウスって、ステージ以外は真っ暗でちょっと殺伐とした空気があったんですけど(ジャンル、アーティストにもよりますね)、フェスにはそれがないんです。同じアーティストでもフェスだと空気感が違ってくるんです。不思議ですね。で、その空気に馴染めなかったんですよね…。

1997~2000年頃、日本でいくつかのフェスが始まり、現在では大小さまざまですが1年間で50ぐらいあるようです。
フェスで始めて聞いたバンドが好きになったり、フェスがきっかけで地方に遊びに行ったり。フェスにはいろいろな魅力が詰まっています。

ダウンロードで音楽が楽しめる時代ですが、それはひとつの手段として、これからも沢山の「PEACE」な空気を楽しんでいけたらいいなと思います。

「CU:リレーノート」第13回 「動物とのふれあい」

「CU:リレーノート」第13回
「動物とのふれあい」

デザイナー:久保 真由美

学生だったころ、帰り道を自転車で走っていると、突然茂みからイノシシが飛び出してきてびっくりした経験があります。
こんな田舎者あるあるネタを、ふと最近友人との会話で思い出したのですが、そういえば都会でそういった経験がないなぁ…としみじみ思ってしまいました。
当たり前じゃないか…!と思わず突っ込みを入れられた方もいると思いますが、
私の実家付近では、道を歩けばイノシシ、イタチ、野ウサギ、猿、蛇…とかなりの種類の動物と遭遇できます。東京ではあっても野良猫くらいですから、今思えば貴重な体験だったんですね。

東京で動物といえば、巷では『動物カフェ』が流行っているそうです。猫カフェでだいぶ前に話題にもなった、お茶を楽しみながら動物と触れ合えるカフェのことです。
最近の動物カフェは多彩になっていて、うさぎ、ヤギ、小鳥からフクロウや鷹のような猛禽類、爬虫類のカフェなんかもあって驚いてしまいます。
ちなみに、動物と触れ合うことで“ココロ”と“カラダ”の両面に良い効果があることがわかっていて、医療の現場では“アニマルセラピー”として、そのふれあい効果を活用しているそうです。
現代社会で動物カフェが流行っているのもなんだか納得してしまいます。

コンクリートジャングルで日々仕事に追われている方々。
休日は家で休息をするのもいいですが、癒しを求めてまったりと動物と触れ合える場にいくのもおすすめです。

「CU:リレーノート」第12回「休憩」デザイナー:なかしま

「CU:リレーノート」第12回
「休憩」

デザイナー:なかしま


高校生活の3年間、毎日片道1時間の通学路を自転車で通っていました。
その名残か、今でも自転車に乗っていてもすぐには疲れないし飽きません。
自転車さえあればどこまでも行ける。そんな気さえします。

予定の無い休日は、なるべく外に出て散歩や冒険をするようにしています。
携帯電話やパソコンで疲れがちな目や、仕事で考えすぎてカチカチに固まった頭の中も、外に出て出会う景色や目新しいモノによって癒されています。
思いの行くままに自分の足で漕いで進むのは悪くないです。
お洒落なカフェや古着屋さんを見つけたり、懐かしい駄菓子を売るおばあちゃんと話してみたり。

デザインをする上で悩んだとき、机の上で頭を抱えるだけでは解決しない。
なんてよく聞きますが、これは本当だと思います。
同じ文字をずっと見ていると「こんな字あったっけ」となるあの感覚。
(ゲシュタルト崩壊というらしいです。)
見慣れてしまったものを時間を置いてからもう一度見てみると、もっとここをこうしたい!!というポイントが見つけやすくなります。

社会に出て大人になって、毎日毎日同じことの繰り返し。
そうやって言って、ため息をついていた私でした。
でも休日にしっかり休んで、しっかり遊ぶ。
そうしてきれいになった頭で迎えるデザインという仕事は、自分をワクワクさせたりウキウキさせたりします。

ちなみに今週末は、上京している高校の同級生が集まって飲みに行きます。
会社の愚痴なんてまったく無いんですから。本当に。

「Designer’s Voice」第4回 【好きなデザイン、教えてく〜

「Designer’s Voice」第4回
【好きなデザイン、教えてください】

内に秘めた「何か」がある、そんな気がしていた。
彼女の名は、久保真由美さん。
おとなしいってわけじゃないけど、聞き上手。
謙虚な姿勢なのに、昨年末行われた社用年賀状デザインの社内コンペでは堂々の1位。
果たして、このテーマに何と答えるだろう?

——久保さんの好きなデザインとは?
「好きなデザイン…というか気になるデザインは、現在メインで制作している手のひらサイズの小さなPOP(店頭販促ツール)です。」
——気になるデザインでもあるし、やりがいを感じる制作物ってことですね。何でまた?
「ユニティに入社して最初の仕事だったので、思い入れがあるんです。前職では、新聞広告やフリーペーパーなどの制作が中心だったので、初めは何をどこに配置するのか…さっぱりでした。」
——楽しくなってきたきっかけは?
「仕事を任されるようになって、直接クライアントさんとのやり取りが増えてからですかね。相手の要望を聞き入れたり、気持ちを汲み取ることや、限られたスペースのなかで訴求目的ごとにデザインを組み立てることにやりがいを感じるようになってきたんです。」
——責任感、ってやつですかね。制作上で気をつけていることはありますか?
「大事なことは思い込みでいかないことだと思います。当たり前だと思いますが、『相手の立場に立つ』が基本ですね。」
——話は変わりますが、この前頂いたバレンタインチョコ、感動しました!ししゃもチョコにおみくじチョコに…ラインナップにみんな爆笑してましたよね。
「ただ、みんなに楽しんでもらいたくて。どんな反応をしてくれるかイメージしながらお菓子を選んでました。」
——なるほど、「相手の立場に立つ」って久保さんの基本なんですね。
「そうですね、とも言いづらいですけど(笑)。でもユニティに入ってからより強く意識するようになりましたね。」
——では今後の展望などあれば。
「やっぱり『このデザインなら、久保さん!』と思われるようなデザイナーになりたいですね。自分にしかできないことをやっていきたいです。」

思いがけず、デザインの話から仕事論に花が咲いた。しかし好きなデザインと聞き、実制作だと答える姿には「プライド」や「野心」のようなものを垣間見たように感じる。日々のPOP制作の傍ら、彼女は今日もまた自分らしさを追い求めていくに違いない…。