月別アーカイブ: 2013年5月

iseki

「CU:リレーノート」第22回 「デザインあ展」

ディレクター:井関 努

休日に「デザインあ展」という企画展に行って参りました。

”NHK Eテレで放送中の教育番組「デザインあ」を、展覧会というかたちに発展させた企画です。”(引用)

番組はやっていたら見るという感じだったのですが、あの番組がどういうカタチで展示されているかも気になったり、面白かったという評判もあり素直に行ってきました。

予想より行列していて少し驚きましたが時間をズラして30分くらいで入館出来ました。

入館してまず、感じたのが子供連れの夫婦が多いのと子供たちが楽しそうなことでした。

展示されているものがそれぞれテーマがはっきりしていて、パッと見たときにどのようなテーマかもだいたい分かるようになっています。

ここでほんの一部ご紹介しますと、

「ふろしき」>映像を見ながらふろしきで実際に包み体験するコーナー

「なんでも100円分」>100円で買える物が並べられています。中には100円で買える六本木の土地のサイズなんかもありました。

「ごちゃまぜ文庫」>本の題名が上下に分かれていてそれがごちゃ混ぜに組み合わされています。
※写真は「ごちゃまぜ文庫」です。

「海底こわい」:「海底2万マイル」+「まんじゅうこわい」なんでしょうがこの厚さの本でこのタイトルなら少し読んでみたい気になります。

「おいてけ物語」:なんでしょうか?これを見た瞬間、どんなストーリーか想像してしまいました。

ひととおり通り見て感じたのは「わかりやすさ」というものが徹底されていて、展示物が大人でも子供でも直感的にそれが何か分かるようになっているところです。

ある意味「あたりまえ」を少し捉え直すような少し不思議な感じのする展示会でした。

※開催は6月2日(日)ですので興味のあるかたはお早めに。

NHK Eテレ教育番組「デザインあ」

http://www.nhk.or.jp/design-ah/

企画展「デザインあ展」/ 21_21 DESIGN SIGHT

http://www.2121designsight.jp/program/design_ah/index.html#congestion

kuribayashi

「Designer’s Voice」第7回 【好きなデザイン、教えてください】

栗林久美子さんは、オペレーターであり、一児の母。ユニティで唯一のお母さんだ。
元々はデザイナーとして入社。産休・育休を終え、仕事復帰したころから徐々にオペレーターとして働くようになったそう。
彼女からはどんなことが聞けるのだろう?

*デザイナーを目指したきっかけって?
「そもそも、こんな仕事があるってことすら、高3の進路を考えるころまで知らなかったんですよね…。ただ、小学生のときから文字を書くのが好きだったんですよ。年中さんから中学生まで習字を習ってて。あと国語の授業でやる『要点まとめ』が、もう大好きだったんです。」
*「要点まとめ」ですか?
「物語のあらすじをまとめて、挿絵のイラストや図を描いたりするんですけど、全体をきれいにまとめる作業やページの構成を考えたりするのがすごい好きで。しかも先生がよく誉めてくれて、ハナマル以上の丸をもらってたんです!」
*その「好き」が高じてこの道に。
仕事に就いてギャップを感じたりしました?
「いやいや!むしろ、小さいときから好きだったこととリンクしてるなぁって感じましたね。」
*どんなところがですか?
「情報を整理していくところ、ですかね。販促物を制作する場合、メインで伝えることを抽出して、優先順位をつけていく感じ…。小学生のあのときに似ているなぁって思いましたね。」
*例えば、好きなデザインの共通点ってありますか?
「『色』かなぁ。色の組み合わせがきれいなデザインは好きですね。この前、子どもと横浜美術館の『子どものアトリエ』っていうところに行ってきたんですけど、そこは自由に絵を描ける場所で。自分もそこで絵の具の色をちょっと塗ったりして、あぁきれいだな、色って楽しいなって思いました。あと、今話してて思い出したんですけど、うちにクリスチャン・ラッセンの絵があるんですよ。一目惚れしちゃって。社会人になりたてのときに頑張って買いました…。」
*!やっぱり、決め手は「色」でしたか?
「そうそう!ブルーの色がきれいで。子どもの次に大事なものです(笑)。」
*(笑)。お子さんにも絵を描くのを好きになってほしいって思います?
「うーん…でも『かく』ことに興味を持ってくれたらいいですね。」
*最後に、今後の展望などあれば教えてください。
「やっぱりデザインすることが好きなんで、仕事・プライベート関係なく携わっていきたいです。あとは自分の書く文字が世に出たら…いいなぁ。そうじゃなくても、自分の子どもや周りの子どもたちに教える機会がつくれたらいいですね。」
*ありがとうございました。

お子さんの誕生日にはTシャツを作ってあげたいと笑顔で言っていた。
母として、好きなことを自分のためだけじゃなく、子どものためになにかできるって、すてきだよなぁ…。

asaba

「CU:リレーノート」第21回「旅ノート01:トンネルの中にある駅」

デザイナー:浅羽まりえ

5月の連休に
JR西日本、北陸本線の「筒石駅(つついしえき)」へ行ってきました。

新潟県糸魚川市(にいがたけんいといがわし)にある、まさにトンネル地下の中にある駅です。

駅舎は地上にあるのですが、ホームが全長約10km以上あるトンネル内にあり、
列車から降りるとまさに真っ暗なトンネルの中、という状況で、
SFのような、ちょっと非日常的な印象を受けます。

そのホームの待合所から、地上の駅舎までは高低差40mもあり、
エレベーターやエスカレーターといった設備が一切ないため
600段近くある階段を登って地上を目指すのですが
その階段、なかなか年季が入っていて、
ひとりだとちょっと背筋が寒くなるような雰囲気を醸し出しています。

駅員さんは、列車がくるたびにこの階段を上り下りするそうで、
「絶対に足腰が強くなりそう。」「ひとりだと、どんな気持ちなのだろう。」
と、つい好き勝手に色々想像してしまいます。

ちょっと質問のひとつでもしてみたくなりますが、
聞いたり調べたりせずに、自分の中で想像するだけに留めることも
旅の楽しさのように最近思えので、あえて駅員さんには何も聞きませんでした。

調べれば何でも分かる時代、
旅先での出来事ぐらい想像の余地を残しておいてもいいですよね。
「不思議」や「謎」「疑問」が残っていると
子供の頃のように、
その風景や思い出に、少しの怖さと深みが出るような気がしたりして。。

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駅舎を出て、山道を歩き、少し行くと
一転、眼前に日本海が広がります。

トンネル内の暗さや閉鎖感とは打って変わって開放的な景色。
海風が一層心地よく感じられます。

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ほんの少し、非日常的なトンネルの駅と
その後の対照的な海の風景。

ご興味のある方はぜひ
足を伸ばしてみてはいかがでしょうか。。。

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筒石駅へアクセスは
ネットでお調べいただければ
詳しく分かります!

IT TREND WATCH第7回こんな「おもしろ最新IT商品」、ご存知ですか?

皆さん、こんにちは!
IT TREND WATCH第7回のお題は、「おもしろ最新ITグッズ」についてです。

最近、IT分野のテクノロジーは加速度的に進化していますよね。
ケータイはガラケーからスマートフォンへ、そしてスマホはどんどん薄く、早い処理速度の端末となっています。もはや一昔前のPCより高性能です。
また、以前このコラムでも取り上げたスマートウォッチのようなウェアラブル端末もどんどん開発が進んでいます。

今回はそんな潮流の中で生み出されている、「おもしろ最新IT商品」をピックアップして紹介します。なぜ、「おもしろ」かというと、ただ単に便利で革命的な商品なだけではなく、その使用場面がちょっと普通とは違うのかな、と筆者が勝手に思ってたりするからです。

●Google GLASS

http://www.google.com/glass/start/

こちらは出来立てほやほやの新商品。サングラスともゴーグルともとれるデザインが印象的で、身につける事で様々な事ができてしまう正に魔法の眼鏡です。
日本でのリリースはいつになるのでしょうか。。。

●airpenPocket 電子ペン

http://www.airpen.jp/

これは相当便利。自分の手書きのメモがワイヤレスでiPhoneやiPadに保存できるシロモノです。書いたメモをよく無くしちゃう方、オススメです。

●CMOSカメラ顕微鏡

http://www.vixen.co.jp/micro/standard.htm#cmos

小学生のとき誰もが一度は、理科の授業で顕微鏡を覗いた経験があるのでは。
なんとこの商品、その顕微鏡で覗いているものをそのままPCのモニタで見れるそう。しかも、静止画だけじゃなくて動画まで。実生活で使えるかは未知の領域ですが、何とも言えないロマンを感じるのは筆者だけでしょうか。

●fitbit 活動量計・睡眠計

http://www.fitbit.com/jp/one

一説によると、ダイエットはその運動を記録することを続けることで習慣化するとか。万歩計の様なこの商品を身につけることで、エクササイズの記録はもちろんのこと、自身の健康状態が把握できるように随時データをPCなどに同期できます。
ワイヤレスで自動的に同期されるので、ストレスなく続けられそうですよね。(運動を続けるのは個人の強い意志が必要ですが…)

●GoPro 多目的カメラ

http://jp.gopro.com/

サーフィンやスケートボードなどを楽しむ方にお勧めの商品。いわゆるビデオカメラなのですが、エクストリーム系スポーツの撮影を想定しているのか、小型で頑丈&固定するキットなどが豊富なのが特長。臨場感ある映像の撮影には持ってこいのカメラです。最近は画質も飛躍的に向上しています。自転車などの乗り物につけたり、自分のヘルメットにつけたりして独特の視点の映像を楽しめます。

●つくラジ!ブロック USB 赤外線 RCカー

http://www.jtt.ne.jp/shop/product/tsuku_rc/

お子さんがいる方は要チェック。今までの「ラジコン」という概念を完全に置き去りにした、iPhoneなどの端末をリモコンにして操作するおもちゃです。ここにもIT技術の進歩の恩恵は現れており、比較的安価な価格帯のものが数多く発売されています。ヘリコプターなど、他の乗り物も色々とあるみたいです。

番外編
● iどーもくん iPhone対応スマートぬいぐるみ

http://www.nhk-ep.co.jp/idomo/

一応、iPhoneケース?ということなのですが、全長が25cmあります。完全にぬいぐるみです。この商品に合わせたアプリもリリースされていて、どーもくんの口の中にiPhoneを入れることで目覚まし時計やジュークボックスなどの使い方もできるとか。うさじいのバージョンとかもそのうち出るのかな。

いかがでしたでしょうか。この他にも様々な「おもしろIT商品」が日々、発表されています。ちょっとしたアイデアをITとかけあわせることで、思いもよらない商品が生み出されるのかもしれません。次はどんなアイテムが流行するか、楽しみです。

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「CU:リレーノート」第20回 最近、買わなくなったもの。プランナー:ヤマモトユウスケ

最近、90’sのJ−POPにハマっているヤマモトです。友人とカラオケに行くと、その辺りの年代の曲を歌うと何だか楽しいんですよね、青春時代に戻れるというか。ZARD「負けないで」からマッキー「どんなときも」、最後はKAN「愛は勝つ」でフィニッシュ、というのが定番です。(30代男性のみの集団で合唱というスタイルです)

まぁそんな感じなので、あまり新曲を知らないなぁなんて友人と話していたら、そもそも最近CD買った?と聞かれ、そこで初めて、最近CDを購入しなくなっていることに気付きました。
なんでだろうと考えると、ここ数年の音楽産業の大きな変化に、ボク自身の音楽ライフがかなり影響されていると改めて考えさせられました。

まだボクが小学生だったころは、CDの記憶はなく、カセットテープやレコードでアルバムが発売されていました。(ちなみにボクが初めて購入した音楽は、チェッカーズの「涙のリクエスト」のEPでした)
その後、あっという間にCD全盛期となっていく中で、ウォークマンやCDプレーヤー、MDなどの携帯プレーヤーが大流行しました。ウォークマンよりショックウェーブが好きだったなぁ。
つまり、CD(もしくはレコード)がないと家でも外でも音楽が楽しめなかったんですよね。
好きなCDを集めて、その中から好きな曲だけを抜粋したテープやMDを作った想い出がある人も多いのでは。

果たして、いまはどうでしょうか。実はここ数年、CDを脅かす存在として、ダウンロード販売が急激に伸びてきています。
ボクはしばらくCDを手にしていませんが、ダウンロード購入はしています。そして、ダイレクトに携帯プレーヤーにダウンロードして、その場でプレイリストを編集しています。
これはもう、CDを購入するという行動自体が必要なくなってきているのかなと。むしろ、欲しいと思った曲をその場ですぐに聴けるので、購入する以前にCDショップに行く理由すらなくなっています。

もちろん個人差はあると思いますが、音楽の楽しみかた一つをとってもここまで変化するとは、小さい頃には夢にも思いませんでした。
どんどん便利な方へ進んでいっているテクノロジー(それが当たりなのですが)によって、自分のライフスタイルが変えられて行くのは、ちょっと怖かったりもします。

CDやレコードのブックレットを眺めながら曲を聴く楽しみ、このままだと危うく忘れてしまうところでした。
手に取って感じられるもの、体温みたいなものはきっと音楽にもありますよね。それこそが、その曲をより素晴らしいものにしてくれる気がします。便利さを優先して、もっと大事なものを見失いたくないな、と。

今度の週末は、久しぶりにCDショップに行ってみようかな。
デジタルの手軽さとは違う、試聴して手にとってみるというアクションを、新しい出会いのために。

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「Designer’s Voice」第7回 【好きなデザイン、教えてください】

ゴルフが好きな人。
江守剛(たかし)さんには、そのイメージがとにかく強い。
リレーノートでもゴルフへの愛を熱く語り、かなり「マジ」だ。
だからか、この質問への答えが予想できるような、できないような…。
果たしてどんな答えが返ってくるのだろう?

*はじめに、デザイナーを志したきっかけを教えてもらえますか?
「実は僕、大学卒業後にデザインの勉強を始めたんです。学生時代、年に300冊は読むほど読書好きで、好きなブックカバーの装丁だけで本を買ったりしてたんです。『ジャケット買い』ってやつですね。デザインに興味はあったんですが、身近に感じたのがそのころ。将来のことを考えたとき、少しでも興味のあることにチャレンジもせずに諦めたら絶対に後悔すると思って、専門学校に入学しました。」
*それでグラフィックデザイナーになられたんですね。
「はい。最初の職場ではパチンコの広告や店内で使うツールを制作してました。6年半ぐらい在籍して、そろそろ全く違うジャンルのデザインをしてみたいなと思ってユニティに入社しました。」
*長く同じ会社にいて、転職って勇気がいりますよね?
「うーん、とにかく新しいことを吸収したいっていう気持ちが強かったですね。
入社面接で、これからは今まで以上に『意味のある』デザインをつくっていきたい。そんなビジョンを聞いたとき、新たなことが学べるいい機会だなって思いました。
実際、ある住宅メーカーさんの商談の席につかせてもらったり…チャンスをいただけてます。」
*元から「チャレンジャー」な方だったんですか?
「元々は内向的なタイプだったと思います。一年に300冊読書するぐらいですからね(笑)。ただ、趣味のゴルフを通じて知らない人と仲良くなっていくうちに、積極的にコミュニケーションすることが楽しくなってきたんです。仕事のモチベーションにも影響してますね。」
*恐るべしゴルフ…。
 気になるデザインの共通点はありますか?
「シンプルなもの、ですかね。『Simple is Best』ってよく言いますけど、シンプルって余分がない状態。それって機能的で、まさに『意味のある』デザインだと思うんです。
あと『なんじゃこりゃ?』と思わせたい!っていう気持ちが常にあります。興味を引かせるって、デザインが機能してる状態の第一歩、ともいえるじゃないですか。そんな価値あるデザインをつくって、さらには直接お客さんへ提案もしていきたいです。」
*ありがとうございました。

ゴルフ好きな人、だけではなかった。
チャレンジ精神旺盛で、貪欲で、ゴルフが好きな人、だ。
取材中も、こういうものをつくりたい!やってみたい!ということばを多く聞いた。
今日も脳内は「創作意欲」と「ゴルフ愛」でいっぱいなのかもしれない…。