月別アーカイブ: 2013年11月

「らしさ」のあるお店づくり 三回目のお店は『cafe spile(カフェ スパイル)』さん

『「らしさ」のあるお店づくり』では飲食店を中心としたお店にご協力を頂き、
魅力的な空間づくり・ロゴ・販促ツールについてデザイナーの視点から
あれこれ聞いちゃいます。

第三回のお店はJR阿佐ヶ谷駅・丸ノ内線 南阿佐ヶ谷駅から徒歩5分、
路地に入った静かな住宅街の中にご夫婦でお店を構える
「cafe spile(カフェ スパイル)」さんです。
店内空間は壁の白、鉄の黒、木の茶色で構成されており、
空間を飾るインテリアにはほとんどがアンティーク。
新品のものはご主人自らアンティーク風に加工するほどのこだわり。
潔さと緩やかさを感じる素敵な空間です。
豊富なごはんメニュー、カフェメニューそして緩やかな空気が
地域にお住まいの20代後半から年配の方まで幅広い層に人気です。
オーナーの松村さんご夫妻にお話を伺いました。


店内のカウンターとシート



■ 長居していただきたい

「長居してもらえることが嬉しいんです。
お店の料理や雰囲気に共感してもらえていると感じるんです。
だから長居は大歓迎なんです。」と笑顔で奥様が語ってくれました。
居心地を良くする為に、テーブルとテーブルの間隔をたっぷり取って、
どの席に座っても落ち着く距離感が保たれています。
奥様曰くこの雰囲気には無駄な空間が大切なのだそう。
さらには、阿佐ヶ谷の住宅地というファミリー層の多い立地から
ベビーカーも入りやすい広さという気遣いがされています。
飲食店ならば、席数を多くする、回転率を高く・・・などあると思いますが、
お客様の目線で、本当に好きになってもらえるお店を目指している、
根強いファンが付いていることにうなずけます。

店内全景とテーブル
リラックスできるソファーとテーブル


■ スパイスがほどよく効いています

ごはんメニュー、カフェメニューには
各メニューに合わせて色々なスパイスが取り入れられています。
そしてお店のキャッチコピーは「spice for smile」、
これを縮めると店名の「spile」に!
そしてロゴがこちら。

店舗ロゴ


カップの水面から湯気がSの字を描いたデザイン。
お店のコンセプトがコピーに、店名に、ロゴにしっかりと反映されており、
シンプルなのにひとひねりあるデザインです。
ロゴデザインは好みのテイストを形にしてくれるデザイン事務所をWebで探されたそうです。
約10案のデザイン提案の中から、ご夫妻同時に同じ案を選ばれたとか。
さすが息ピッタリですね。
選んだ案から多少の修正を入つつ、今のロゴが完成。
ロゴ入りの鉄の看板と、スタンプを作成。
スタンプはペーパーナプキンやコースターに使われています。

スパイシーシフォンケーキとスパイスチャイ、どちらも6種の調合スパイス入り。香りと風味がとてもいいんです。

スパイシーシフォンケーキとスパイスチャイ、どちらも6種の調合スパイス入り。
香りと風味がとてもいいんです。




主張しすぎない、でも強いこだわりで出来ている「cafe Spile」さん。
お店の世界観に合う物を探し歩き、時には自ら手を加える、
ご夫妻のお話の随所にお店作りの楽しさをかいま見せて頂きました。
今月より平日は23時まで営業しています。
残業帰りでもバランスのよい美味しいごはんが食べられる嬉しいお店です。

オーナー様


【店名】cafe spile(カフェ スパイル)
【場所】東京都杉並区阿佐ヶ谷南3-4-22
【営業時間】火14:00~23:00/水~土 11:45~23:00/日 11:45~20:00
【定休日】月曜日
【公式Web】http://cafespile.com/

三種の神器:その3 〜お店のファンをつくる!〜

「三種の神器」シリーズ。
早いもので、ついに最終章を迎えます。

最後にお伝えするのは「まちゼミ」事業です。

まちゼミ

画像:「浜松まちゼミ」ブログより



街全体をカルチャースクールに見立て、各店舗のファンを作ろう!というのがコンセプト。
「バル」や「100円商店街」に比べると、何だか地味にも感じますが…。
果たして真相はいかに?


「まちゼミ」とは、商店街の各個店の店主が講師となり、その道のプロならではの専門的な知識や情報、コツなどを受講者(お客さま)に紹介するワークショップです。

受講料は基本的に無料で、「100円商店街」同様、参加店の業種を問わず参加できます。



現在ではおよそ60の地域で実施されているそう。

一体なぜこれほど多くの地域で行われているのか…?

得する街のゼミナール

画像:「浜松市:インターネットテレビ局」ブログより)





それは、お客さま・個店・商店街の3つの領域において良いことずくめだからでしょう。


◆3つの魅力◆



(1)お客さまにとってのメリット

知りたい情報を習得できるうえに、新しいお店の開拓ができます。
「まちゼミ」をきっかけにふだん入ることのないお店に行き、良さや魅力を知る絶好の機会になること間違いなし!
さらには参加者どうしのつながりが生まれれば、新たな仲間づくりのチャンスになるのも嬉しいところ。


(2)各個店にとってのメリット

お客さまとの密なコミュニケーションからニーズをキャッチしやすく、今後の店舗運営に活用できます。
スタッフに商品知識を習得させる機会にもなり、スタッフ教育の一助にも。
また、参加者特典のクーポンを配布するなどして再来店を促進。
ゼミ受講の時点で商品の良さやお店の魅力を感じてもらえているので、再来店〜購入の割合は驚くほど高いそうです。


(3)商店街にとってのメリット

「良いお店がたくさんある商店街」とのイメージ形成が図れれば、来街者が増え、まち全体の活気が生まれやすくなります。
お客さまからの高い好感度も期待できます。


まさに「三方よし」の素晴らしい事業!

街づくりのミーティング

画像:岡崎市公式サイトより




調べていくなかでわかった、実施するうえでのポイントは3つ。


(1)ファンづくりに徹する

「まちゼミ」の大目標は、お客さまにお店の魅力を知ってもらい、好きになってもらうこと。ファンづくりを徹底することで、おのずとリピートは生まれやすくなりますし、口コミによる波及効果も期待できます。
親近感を感じるお店には、また足を運びたくなるものですよね。


(2)軽い気持ちで実施しない

正直、「バル」や「100円商店街」に比べて華やかさやイベント性に欠ける本事業。だからこそ継続的な実施がなにより大事です。
実施前の段階でエリアや規模感を設定したり、参加店主どうしでビジョンを共有する必要があります。
「とりあえず流行ってるみたいだから…」なんていう軽い気持ちでお客さまはお店のファンにはなってくれません!

事業実施のハードルは高いですが、参加店舗数をやみくもに増やさなくても成果が表れるのはメリットのひとつです。

(3)ターゲットを明確に

「まちゼミ」という名前ゆえに、やはりカギになるのは各店のゼミ内容。
まず最初に「誰に来て欲しいか?」を決め、そのために「どんな内容にしたらいいか?」を具体的にしていく。そこからターゲットが興味を引く内容やタイトルに落としこむことで、講座に参加してもらいやすくなります。

なかには、お客さまが一組も来ない…といった店舗もあるそう。
しっかりターゲットを決めることが大切です。


画像:松江市商店街ブログより

画像:松江市商店街ブログより



重複してしまいますが、やはり実施までに時間がかかることが良くも悪くも「まちゼミ」のポイントだと思います。
店主どうしで目的やゴールを共通認識できていないと、計画自体が白紙になってしまう可能性もじゅうぶんにあり得ます。

一方、「体験」で「購買」の行動喚起を促す取り組みは、大手の企業でも実施されています。
タイムリーかつお客さまの心を掴みやすい事業であるといえます。



何もしなくてもモノが売れる時代はとうに過ぎ、「大型小売店の乱立」や「安売り」の時代もかげりが見え始めてきた昨今。
アイデアをフル回転し個店を、まちを元気にしていく…。

「三種の神器」はそんな主体的で前向きな施策だと感じました。

東京麦酒娘【スタンダードは素晴らしい】

ビール好きがひたすらビールを語るこのコーナー。


皆さま、はじめまして。
会社のブログで、よくもまぁこんなコーナー作るよなぁ…と内心思いながら、
コーナー担当に任命されてしまいました。

しかし何を隠そう、無類のビール好き!
快く引き受けさせていただきました。

というわけで、私の独断と偏見でビールを紹介していきます。
味についてはもちろん、飲み方、デザイン、キャンペーンについてなどなど色々な場面から色々なことをおしゃべりしていきます。


第一回目にお届けするのは、
超個人的 KING OF BEER「キリン一番搾り」です!!!

キリンビール一番搾り

え?
一番搾り?なんだよ普通だな。
と思われる方もいらっしゃるでしょうが、本当に一番搾りは素晴らしいんです!
日本の大手ビール製品の中で、私はいちばんだと思ってます。

という私、以前は無類の「キリンラガー」好き。
ラガーのガツン!とくる男前な味に魅せられていました。

しかし、去年の夏に事件は起こります。

もらえるグラス

じゃじゃーん!

そう、これは毎年夏になるとキリンが実施する「必ずもらえる」キャンペーン。
この「スゴ泡グラス」がどーーーしても欲しかったんです。


だけど対象商品は一番搾り…。
そんなわけで、「やむなく」一番搾りを飲む生活が始まりました。

おうちでフローズン

(↑コツコツ貯めていきました。)



「スゴ泡グラス」ゲットのために飲み続けていたある日。
あれ?と思うときが…。



あれ?
一番搾り、すんごく美味しいじゃん!!!


というわけで、ここで美味しさをご紹介。


(1)味が、すごい!

なんといっても香りが良い。
フルーツや花を思わせるフレッシュで華やかな香りが、口元にグラスを近づけた瞬間に広がります。
後味はしつこくないけれど、香りと程よい爽やかな苦味がゆっくりと余韻を感じさせてくれます。

あ、缶のまま直接飲むのは厳禁ですよ!


(2)製法が、すごい!

好きすぎて、工場見学にも行ってます。
その際に聞いたのがこの独自の「一番搾り製法」。

なんだか当たり前のことのように思いますが、違うんです!

ビールは、まず麦芽を水に合わせ煮立たせます。(おかゆ状になります。)
続いて、この煮立ったものをろ過させて麦汁をつくります。
ふつう、最初にろ過した麦汁(=一番搾り麦汁)と、お湯を加えてさらにろ過させた麦汁(=二番絞り麦汁)の二段階で麦汁をつくります。

(参考画像:キリンホームページより)

一番搾り麦汁




もうお分かりかと思いますが、一番搾りはこの「一番搾り麦汁」だけを使って
います。

だからこそ、この味と香りが実現できるんですね。

そうなれば、自然とコストもかかってくると思うんですが、価格は他社の大手ビールメーカーと据え置き。
それって贅沢だよなぁといつもいつも思っています…。


これほど、素晴らしくって、こだわりの詰まったビールなんだから、この味そのままを多くの人に知ってもらいたいなぁとファンは思うわけなんですが…

昨今の「フローズン生」やら「ツートンビール」やら、まるで一番搾りの美味しさを無視したような一連のキャンペーンが少々残念なのが正直なところ…。

若者のビール離れが顕在化してるなかで試行錯誤してるからなんでしょうが、
なによりもこの美味しさをちゃんと伝えなきゃ意味ないんじゃないのか?と思うわけです。


長々とお読みいただき、ありがとうございました。
こんな感じで「東京麦酒娘」は続きます。

ご意見・おすすめビールなどなどありましたら、お気軽にご連絡いただけたらと思います!

第二回:無料アプリを追加しよう!

スマートフォンと以前までのフィーチャーフォンで大きく異なる点の一つに
使う人に合わせた機能を追加できるところにあります。

アプリと呼ばれるものをインストールすることで簡単に自分の端末に機能を追加することができます。今回度々登場する「インストール」とはアプリをAndroidスマホやiPhoneにダウンロードし、スマホに追加する一連のアクションと考えてください。

Androidスマホでは「Google Playストア」、iPhoneでは「App Store」で欲しいアプリを選んで機能追加することができます。「Google Playストア」も「App Store」もそれぞれ有料アプリ、無料アプリがありインターネット上のお店です。

今回、AndroidスマホはAndroid4.2、iPhoneはOS7を例にご紹介します。


第二回:無料アプリを追加しよう!

1. アカウントを確認しよう! (Android編)
Androidスマホの方は「Google Play」を利用する際、Googleアカウントが必要です。通常、docomo・au・SoftBankショップや量販店でスマホを購入する際にショップのスタッフに説明を受けて多くの方は登録されていると思います。

自分のGoogleアカウントがわからない方は調べてみましょう。
Androidスマホの「設定」(スパナとドライバーのアイコン)>アカウント項目
「Google」で確認することができます。

2. アプリを追加しよう!(Android編)
Androidスマホのアプリリストから「Playストア」(紙袋に矢印がついたアイコン)選択してみましょう。

「Playストア」ではアプリ、ゲーム、映画&テレビ、書籍などのカテゴリがあります。その中でも人気(有料)、人気(無料)、売上トップ、人気の新着(有料)、人気の新着(無料)、最新というコーナーがあり、虫眼鏡のアイコンを押すとフリーワードで検索をすることも可能です。
※有料のアプリの場合はクレジットカードで決済かキャリアの料金に上乗せする形で支払うタイプが有ります。

今回はアプリ>人気(無料)から興味のあるアプリを選択してみましょう。
個別のアプリのページにはそのアプリの提供会社や説明、レビュー、容量等が表示されています。アプリを選ぶ参考にしましょう。

アプリが決まったら緑色の「インストール」ボタンを押ししてインストールしましょう。
終了したらスマホのホーム画面とアプリ一覧画面を見てみましょう。先ほど選択したアプリのアイコンが増えて追加されたことが確認できます。

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アプリを選択 人気(無料)から欲しいアプリを選択
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インストールを選択 Androidのバージョンが2.xの場合はスマホのハードキーであるメニューボタンを押してください

※少し考えてから判断したい場合は「ウィッシュリスト」が便利です。個別のアプリのページ上部、プラスマークの付いた紙折のようなアイコンを押すと「ウィッシュリスト」に追加され、もう一度押すことで解除されます。

「ウィッシュリスト」は少々分かり辛いのですがPlayストアのトップページ左上部の隅に三本の横線が出ている箇所を選択し「マイウィッシュリスト」を選択することで確認することができます。

以上です。どうでしたか?
意外と簡単だったのではないでしょうか。

それではiPhoneの場合です。

1. アカウントを確認しよう! (iPhone編)
iPhoneでアプリを追加するには「App Store」(筆記用具でAを形作るアイコン)から行います。
「App Store」を利用する際にApple IDが必要なので自分のApple IDが登録しているかわからない方は「App Store」ページの一番下で登録しているApple IDが表示されているので確認してください。
「サインイン」と表示されている場合は「サインイン」からApple IDを登録しましょう。

2.アプリを追加しよう!(iPhone編)
「App Store」には「おすすめ」・「ランキング」・「近くで人気」・「検索」・「アップデート」カテゴリあります。

「近くで人気」はユーザーの現在地付近の人気アプリが表示されるユニークな機能で、その地域の人気のアプリがわかります。

今回は「ランキング」から「トップ無料」を選択してみましょう。

無料アプリの一覧にある「無料」を押すと「インストール」に表示が切り替わり、更に押すとインストールすることができます。

アプリの詳細を確認したい場合は、アプリ「無料」ボタンではない部分を押してみましょう。
アプリの「詳細」、「レビュー」、「関連」等の情報を確認することができ、一覧ページと同じように「無料」から同じ手順でインストールが開始されます。

インストールが終了したらiPhoneのホーム画面を見てみましょう。アプリのアイコンが追加されているかと思います。

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「App Store」メニューから「ランキング」を選択 詳細を確認してから判断したい場合は「無料」ボタンではない部分を押してみましょう
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ここでは「無料」を選択 有料アプリのみウィッシュリストの登録ができます


※ Android同様、iPhoneでも少し考えてから判断したい場合には「ウィッシュリスト」が便利です。

アプリ詳細ページ上部の四角に矢印がついたアイコンを押し「ウィッシュリストに追加」を選択することで追加されます。
ただしiPhoneでは有料アプリのみの対応となっています。

追加した「ウィッシュリスト」はアプリ詳細ページ右上部のリストアイコンで確認することができます。

以上がiPhoneでのアプリ追加の手順です。

アプリが自由に追加できるようになるとAndroidスマホ、iPhone共に更に利便性が高まるので是非試してください!

IT TREND WATCH 第15回「曲面ディスプレイって??」

皆さん、こんにちは!

第15回のお題は「曲面ディスプレイ」についてです。

読んで字の如く、曲面ディスプレイとは映像・画像・文字などの視覚的情報を表示するディスプレイが、平らではなく曲がっているもの(もしくは曲げられるもの)のことを指します。

アメリカの調査会社のレポートではこの「曲面ディスプレイ(曲がるディスプレイ)」の市場規模が2016年までに15億ドル、2019年までにはなんと100億ドル規模になると予測しています。100億ドル!1兆円産業になるかもしれないとは、業界的にも相当期待大の分野だと言えるのではないでしょうか。

そんな要注目の分野ですが、既に大手電機メーカーのサムスン、LG電子がテレビに搭載して製品化しています。ソニーも今年のクリスマス商戦に投入予定とか。更に今後は、ウェアラブル端末や車載ディスプレイ、モバイル端末に採用されると見られています。

そしてその戦いは早くも、昨今のIT技術の最先端を行く商品であるスマートフォン・ファブレット(フォーン+タブレットの造語:主に5インチ以上7インチ以下のスマートフォンを指す)市場で静かにはじまっています。


【韓国Samsung 5.7インチファブレット:GALAXY Round】
http://global.samsungtomorrow.com/?p=28863

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横方向にカーブしたことで、グリップ感の向上と、左右への傾きというモーションで動作する新しいインターフェースを導入しているとのこと。
横からの覗き見防止効果もありそうですよね。


【韓国LG Electronics 6インチファブレット:G Flex】
http://www.theverge.com/2013/10/27/5036288/lg-g-flex-officially-announced


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縦方向にカーブしていて、通話の際の音質が向上、更には持ちやすくズボンのポケットにも馴染みやすいとのこと。確かにフィット感は向上してそうです。
しかも、本体も画面もフレキシブルなんだとか。平らになるように押している動画も公開されています。⇒ http://youtu.be/BATVX_V14sg


そして、あのアップルも…?なんて報道も出てきています。
米Bloomberg:次期iPhoneは4.7 / 5.5インチの2モデルで横方面の曲面ディスプレイを採用か
http://www.bloomberg.com/news/2013-11-10/apple-said-developing-curved-iphone-screens-enhanced-sensors.html


テレビにスマホ・タブレット、そして近い将来間違いなくスマートウォッチなどのウェアラブル端末(前回コラムのお題はコレ!)にも搭載されるであろう「曲面ディスプレイ」。特にウェアラブルな製品は、「曲がっている(曲がる)」ということが大きなメリットとなりますし、マストの技術だと言っても過言ではありません。

サムスン、LG電子、ソニーにアップルと、世界のトップメーカーがこぞって採用しはじめていることからもわかる、今後要注目の「曲面ディスプレイ」。
私たちがすぐ身近なところで目にする、手に触れるのは案外もうすぐなのかもしれません…

「らしさ」のあるお店づくり 二回目のお店は『DiVino(ディヴィーノ)』さん

『「らしさ」のあるお店づくり』では飲食店を中心としたお店にご協力を頂き、
魅力的な空間づくり・ロゴ・販促ツールについてデザイナーの視点から
あれこれ聞いちゃいます。

第二回のお店は有楽町線の麹町駅から徒歩3分、ベルギー大使館前、
イタリアンレストラン「DiVino(ディヴィーノ)」さんです。
白木のテラスとオリーブの木が緩やかな空気を醸し出しています。
DiVinoはイタリア語で「天与の」「ワインの」のを2つの意味を持つそうで、
天から与えられた素材を活かす北イタリア料理と、
毎日吟味して仕入れるワインが楽しめるお店です。
素材のほとんどが北イタリアを中心としたヨーロッパ各地から
取り寄せているというこだわり!
都内の名店と北イタリアで腕を磨かれた長 岳志シェフと
お酒をこよなく愛するソムリエの佐藤 雄さんにお話を伺いました。

イタリアンレストラン「DiVino(ディヴィーノ」さん


■高いホスピタリティ

店内に入るとカウンター越しに厨房が構えており、
カウンターに座ったお客さんはシェフの見事な仕事に目を奪われます。
しかし、このオープンな厨房はパフォーマンスを見せる為のものではないそうです。
「僕が全てのお客様の様子を伺うことができ、行き届いたサービスをするための
レイアウトなんです、席数もこれ以上ではだめなんです。お客様が喜んで帰って
くださることが自分の喜びでもある。もてなすことが好きなんです。」と長シェフ。
真摯な姿勢はお客様にも料理にも向けられています。

では、ソムリエ佐藤さんのこだわりは?
「お客様にとって過剰になりすぎず、心地よいコミュニケーションを心がけています。
あとは日々の清掃を怠らず、気持ちの良い空間にすることですね。」
確かに、付かず離れずの距離感と、プロならではの立ち居振る舞いがさすがです。

内装やビジュアル的な部分にはこだわっていないとことですが、
「力みすぎず、心地よい」ことがDiVinoのこだわりとして具現化している
ようにも感じられます。

ロンバルディア州の郷土料理カッソーラ

ロンバルディア州の郷土料理カッソーラ




■ロゴはインスピレーションで

ビジュアル部分へのこだわりは少ないとのことですが、
ロゴはどうやって出来上がったのでしょうか?
「店名は先に自分で決めていて、ロゴはデザイナーさんに頼みました。
デザインのイメージは特になかったのですが、色はシックで深いブルーを
使いたいと依頼しました。」とシェフ。
崩した感じのデザインからカチッとしたものまで5案程だしてもらった中から
インスピレーションでゴシック体で飽きのこないシンプルなデザインに決定。
色もデザインも理屈ではなく直感で決めたそうですが、
真摯さとカジュアルさが見事に折衷されたロゴになっていると思います。


DiVinoロゴ


今後2年はお店を大きくするのではなく、お客様へのサービスや料理・ワインの
知識をさらに高めたいというシェフとソムリエ。
料理だけでなく、お店で過ごす時間そのものの満足感こだわる若きシェフのお店。
ちょっと贅沢したい日におすすめのお店です。

divino3


【店名】DiVino Cucina Italiana(ディビーノ クッチーナ イタリアーナ)
【場所】東京都千代田区二番町7-3二番町ビル1F
【電話】03-3237-7020
【営業時間】ランチタイム 月~金11:45~(LO14:00)
      ディナータイム 月~土18:00~23:00(LO22:00)
【定休日】日曜日
【公式Web】http://divino-cucina.com/


三種の神器:その2 〜究極の販促事業〜

「三種の神器」シリーズ第2弾は「100円商店街」を紹介します。


(大阪市・黒門市場商店街:個人ブログより)
(大阪市・黒門市場商店街:個人ブログより)

まず、ネーミングが分かりやすくていいですよね。
ついつい気になってしまうことばのように思います。


そもそも100円商店街とは。
商店街全体を100円ショップに見立て、各個店それぞれで100円商品を販売。目玉商品を軸に買い物を楽しんでもらいながら回遊性をつくりだし、にぎわいを感じさせる「イベント性」と各店舗における「購買」が直結する事業です。

(大阪市・野田新橋筋商店街:個人ブログより)
(大阪市・野田新橋筋商店街:個人ブログより)

前回紹介した飲食店をまわる「バル」イベントに比べ、参加業種の制限がないこと、補助金に頼らず実施しやすいことも特長です。


仕掛け人は山形県新庄市の職員である斎藤一成さん。

自治体の職員であれば、補助金を利用してもらうことが一般的。補助金ありきの施策を提案したり、アーケードやアーチの整備などわかりやすい対策に流れた時代もありました。
職員の立場からしたら、活用してもらわなければ次回以降の予算化に壁が生じやすくなってしまう場合があるからでしょう。
それなのに、斎藤氏ははじめから補助金に頼らない取り組みを考えてきたところがすごいと思うのです。


今では全国100を超える商店街で行われ、経済産業省「頑張る商店街77選」に選定。総務省「平成22年度地域づくり総務大臣団体表彰」なる賞も受賞されています。


特筆すべきことは、注意しなければいけない「三カ条」があることです。

(茨城県日立市・パティオモール商店会ブログより)


◆100円商店街の三カ条◆

一、店外に100円商品を陳列すべし

 お客さまの目を引き、足を止めてもらうきっかけをつくる。
 「店内に入りにくい」というイメージ払拭にも期待。

一、店外でお客さまと会話すべし

 言い換えれば、「店頭で大きな声で呼び込みを行うべし!」
 店内への誘致や積極的なセールストークで活気を創出。
 顧客接点もつくりやすくなります。

一、精算は店内ですべし

 100円以外の通常商品との同時購入を促進。100円商品だけの購入では
 意味なし!


とのこと。

つまり、商店街全体の取り組みで個店の収益に直結するとはいえ、店舗ごとに高いモチベーションが絶対的に必要だといえます。

大事なことは、この三カ条を商店主の方にちゃんと理解してもらうこと。

・なぜ「100円商店街」をやるのか?
・どんな商品を目玉商品として売るのか?
・各店舗・その商品の売りはなにか?
・同時購入を促すためにできることは?

などなど、
ワークショップや勉強会を開催するなどして、目的の共有と参加者それぞれが思いを吐き出せるような「場」を設けることが必要です。


だからこそ、こんなおもしろアイデア商品がうまれます。


・豆腐店にて…おから詰め放題
 → 「○○放題」と言われれば、ついつい財布のヒモが緩んでしまいますよね。

・信用金庫にて…1億円の重さ体験
 → 金融業だって100円商品がある!アミューズメント性バツグンです。

・カーディーラーにて…車内クリーニング券の販売
 → これこそ商人魂が感じられますよね。
  後日お客さまに来店していただくことで+αの商品・サービスを
  購入してもらいやすくなりますからね。


思わず気になってしまう商品ばかりです。
ただ、これは「商品力」が強いのではなく、いかに参加店舗がお客さまの満足度・自店舗の収益を考えられるかどうかなんだと思います。

だからこそ、勉強会って大事なんですね。
(滋賀県大津市:「まちづくり大津」サイトより)
(滋賀県大津市:「まちづくり大津」サイトより)

調べていくなかで、成功のカギが2つ見えてきました。


(1)高い参加率を維持させること。

多くの店舗が参加しなければ、なかなか成功にはたどり着けません。
参加率の低さから、回遊性・にぎわいがうまれづらくなり、自動的に自店舗への誘致、通常商品の購入の確率も減少します。

運営負荷が高いうえに赤字になる、なんて状況も充分にあり得るのです。


(2)「目的」と「手段」をはき違えないこと。

前述にもありましたが、100円商店街はあくまで「商店街活性化」という目的を達成するための手段のひとつにすぎません。

よくある場面として、

「みんなが参加するからウチも参加する。」

のような「自店舗の収益増加」よりも、周辺店舗との「お付き合い」を優先してしまっているケース。


このような店舗が多いほど100円商店街をやることが「目的」になってしまう怖れがあります。

目に見えて「失敗」が目に浮かびます…。


集客活性化、ひいては収益アップへの効果はバッチリですし、多くの地域での実績から「簡単にできそう」なイメージを持ちやすいですが、実際のところは容易でないことが分かります。

都内でもあまり見かけないのも気になるところ…。

厳しい言い方ですが、モチベーションやポテンシャルがどうにも低い商店街では実施不可能といってもいいかもしれません。

言い換えれば、100円商店街をちゃんと実行できるところは「強い」商店街といえるのでは、と思います。

(山形県新庄市:「がんばる商店街77選」サイトより)
(山形県新庄市:「がんばる商店街77選」サイトより)

参考書籍:『100円商店街・バル・まちゼミ お店が儲かるまちづくり(学芸出版社)』